第25回 九州高気圧環境医学会
学術集会大会長 玉木英樹

 第25回九州高気圧環境医学会の大会長を拝命致しました、玉木病院の玉木英樹でございます。2025年7月26日(土)にリーガロイヤルホテル小倉において学術集会を執り行う予定です。玉木病院は、山口県萩市に所在しております。今回の学術集会は北九州の地での開催となりますので、地域の特性を最大限に活かして、中国・四国の会員の方々もお誘いし、有意義な学術交流に発展するよう、鋭意準備を進めております。

 さて、今回の学術集会テーマを「ダイバーシティ~高気圧医学の新たな創造と展開~」とさせて頂きました。ダイバーシティとは、もともと英語で「多様性」を意味する言葉です。高気圧酸素治療は多種多様な疾患に用いられていますが、このことは今日の社会にも相通ずるものがあります。

 社会全体として、さらに組織内にも多様な観点や視点を持った人材が必要となりますが、その能力を発揮してもらうためには互いに柔軟かつ創造的な考え方が不可欠です。このことは高気圧医学の更なる発展にも重要であると期待を込め、今回のテーマといたしました。

 現在、医療界が直面している課題として「2025年問題」があります。医療業界や社会保障制度そのものに大きな変革が必要になると予測されますが、一方で医療ニーズの社会的な拡大が確実視されています。このような問題への対応は喫緊の課題であることから、日本医師会会長である松本吉郎先生に特別講演をお願いいたしました。そして、教育講演として、がん治療のパイオニアである戸畑共立病院の今田肇先生をお招きし、がん治療における高気圧酸素の活用方法についてご講演いただく予定です。

 九州・中四国の高気圧医学の更なる発展を熱望し、今回の学術集会を北九州の地で開催いたしますが、多くの会員・非会員の皆様にご参加いただき、北九州の地での熱い議論を期待しております。皆様方のご意見やご提案を伺いながら、より良い学術集会になるようにと考えております。